営業力強化ケーススタディ『精密機器・機械商社』 ~ 待ちの姿勢の営業から、積極的にお客様へ提案していく営業力を強化する!(Phase1)

今回は、クライアント企業が実施した「積極的営業力の強化(Phase1)」について紹介します。私たちの営業力強化ソリューション「積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラム」を採用いただき、実施しました。

複数のメーカーの商材を扱い、取り扱い品目が多い商社の営業は、どちらかと言うと御用聞き営業になりがちです。ですが、インターネットでの販売が増えている現在の状況で成長するためには、待ちの姿勢の営業ではなく、お客様に積極的に提案していくプロアクティブセールス力が必要となります。

このノートでは、このクライアント企業が「積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラム」を行った実例とその効果について解説します。

待ちの姿勢の営業から、積極的にお客様へ提案していく営業力を強化する!

営業力強化が必要となった経営者の課題は?

私たちの「積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラム」の導入を決めたクライアント企業は、精密機器・機械商社のA社です。A社は、2008年に発生したリーマンショックの前には過去最高売上を達成しました。リーマンショックの影響で危機的な経営状況に陥りましたが、それを乗り越えて現在に至っています。現在の経営は安定していますが、A社の経営者はさらなる成長をめざす決意しました。

A社には長らく取引ができているお客様が多数いますが、A社の営業領域のすべてのお客様と取引ができているわけではありませんでした。また、A社は複数のメーカーの製品を商材として販売していますので、取り扱い品目も多く、多くの一般的な商社や卸売企業と同様に御用聞き的な営業になりがちでした。そこに、インターネットでの取引が急速に広がっており、「何か手を打たなければ成長どころか企業が縮小してしまう」という危機感がありました。そのため、A社の社長は下記のような目標を掲げました。

リーマンショック以前の最高売上額を超える会社規模へと成長する(事業規模を1.5倍にする)。そのために、今後3年間で下記の営業力強化を成し遂げる。

◆ 圧倒的な競争優位性の確立
◆ 営業社員たちの意欲・活気・競争心の強化
◆ 営業社員の「お客様への積極的な働きかけ」の強化

積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラムとは?

私たちが提供している「積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラム」とは、下記を実現するための営業力強化ソリューションです。

◆ お客様からの問い合わせを待つのではなく、こちらから提案を行い働きかけていく
◆ お客様の言われた通りに商談を進めるのではなく、営業担当者側が商談の進捗のオーナーシップを持って、商談を先へとリードする
◆ 1回限りの取引で終わるのではなく、より大きな商談、より多くの取引ができる関係を構築していく

このプログラムでは、以上のことを実現するために、23個の営業手法を学びます(具体的なお客様を設定して演習をしながら進めます)。

◆ 「お客様が買いたいと思う」ための積極的な営業アプローチの方法(7つの営業手法)
◆ 「お客様が予算を獲得する」ための積極的な営業アプローチの方法(6つの営業手法)
◆ 「競合に勝つ」ための積極的な営業アプローチの方法(5つの営業手法)
◆ 「さらに大きな取引機会を開拓する」ための積極的な営業アプローチの方法(5つの営業手法)

(【参照】【法人営業研修】 積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化 ~ 率先して働きかける営業の具体的実践方法!(Proactive Sales Method)

A社の社長の掲げた営業力強化の目標と、私たちが提供している「積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラム」は、以上のように合致していたために、A社の社長は「積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラム」の導入を決断しました。

積極的営業を行う営業社員へプログラムを実施する(Phase1)

A社には40名ほどの営業社員がいましたが、まずは、主任クラスの営業を6人選抜して「積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラム」を実施することになりました。この6人は、A社の中で最も営業力がある営業社員で、将来マネージャーとして活躍することが期待されている人たちでした。まずは、彼らが学び、実際の商談で実践して成果を出すことを目的としました。その後、営業部門全体に展開し、組織としての定着を計画していました(Phase2として実施)。

積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラムPhase1は、下記のようなアジェンダで、1年間徹底的に主任営業社員の営業力を強化しました。

【対象】 主任営業社員
【人数】 6名
【期間】 1年間(毎月1回 8時間)

この積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラムは、毎回下記のような進め方でした。

(1) 問いの定義と検討(たとえば、「これからの長期的な成長には、どのような営業方法が必要か?」など)
(2) それぞれの営業手法におけるA社としての目的や目標、および、概要の検討
(3) それぞれの営業手法の講義・演習・実践

選抜した社員の能力を確実に向上するためには、一方的な講義と演習だけではその効果が期待できません。そのため、23個の営業手法それぞれに対して、上のような「自ら考え、自ら答えを出し、自ら実践し、実践したことを全員で検討する」進め方で行いました。

1年間のプログラムが終了した段階での受講者の感想

選抜された主任営業社員たちは、積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラムを最後までやり遂げました。プログラムが終了した後の主任営業社員たちの感想は以下のようなものでした。

◆ 今まで自分が意識していなかった部分が見えたこと。適時、課題を与えられてワークをしていったこと。ただ一方的に教えられるのだけだと退屈なので、ワークを盛り込んでもらったことはとてもよかったと思います。自分が今まで意識が低かったせいもあると思いますが、私たちから買ってもらった理由や受注した理由、そして、失注した理由など、あらゆる場面で存在する理由を時々しか聞いておらず、積極的に聞く意識をもっていませんでした。また、お客様へ提案する場面でも、頭では考えていても実際に記述したりして文章化にすることはほとんどなかった。これからは、全てとはいきませんが、意識して提案前に文章化することで、より具体的な案件をつくっていきたいと思いました。

◆ 普段の仕事を体系的にすること、なぜ必要なのか、何ができたら完了なのか、ということを明確化できたこと。今まで知らなかったこと、できていなかったことを勉強できたこと。そのことで今までと比べ、具体的にできるようになったこと。商談資料や商談時に数値や内容を具体化し、メリットを感じてもらい、商談をつくり出し、商談をリードしていきたいと思います。また、後輩にも教えていきたいと思います。

◆ 自分が今までなんとなく行っていたことの理由付けができ、再確認できてよかった。知らなかったことも多く、また、知っていても実行できていないことも多かったので、今後の行動を改善したいと思いました。お客様の予算申請・必要書類作成の手伝いまでできるように意識し、今回のプロセスを意識して営業活動に活かしていきます。

◆ 自ら考える工夫がされていた点。relationship buildingの選定理由、検収後の効果測定のSTEPが今まであまり実施していなかったので、今後、徹底していきたい。

◆ 今まで案件作りから納入までの一連の流れを頭の中で考え実行していましたが、ソリューション営業の重要さを学ぶことで、「お客様へ100%満足を提供し、関係構築 → その後の継続引き合い・受注につながること」を再認識できました。また同世代のライバル達と一緒だったおかげで、ライバル達がどのように考え、どう行動しているかを知ることができ、人の良かった点を自分なりに変換し、取り入れることができ、また自分自身を見直す良いキッカケとなりました。売上を積めている営業マン程、お客様と深い関係を構築できている(=ソリューション営業ができている)と思うので、今回学んだ事の復習・実施を繰り返し、体に染みつけるようにしていきます。

◆ 入社11年目になりますが、課題事例の準備・顧客プロファイリングから一連の流れは実施していましたが、改めて研修を通して考える時間を貰ったことで、まだまだ不足していたことに気付くことができた為、有意義な研修でした。研修で学んだことを意識して行動することで、会社としての改善点等も出てくると思うので、まず実践します。

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【営業力強化ソリューション紹介セミナー】積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化 ~ 率先して働きかける営業の具体的実践方法!

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積極的営業が行われている営業組織へ!

以上のように、選抜した主任営業社員への積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化トレーニングが終了しました。日頃の営業活動も行わなければならない主任営業社員たちにとって、このトレーニングは大変だったようですが、それでも彼らは以前と比べ売上を増やしました。

A社はこれからPhase2に入ります。Phase1は、「主任営業社員たちが、実際の商談で積極的営業(プロアクティブセールス)をできるようになること」が目的でした。Phase1で「このプログラムを行うと売上が増える」ことが明らかになりましたので、Phase2は「営業組織として積極的営業(プロアクティブセールス)が定着していること」を目指します。

この積極的営業力(プロアクティブセールス力)強化プログラムの真の価値は「積極的営業(プロアクティブセールス)の営業組織の風土を作り、成長し続ける営業組織になること」ことです。

(【参照】営業力強化ケーススタディ『精密機器・機械商社』 ~ 「待ちの姿勢」の営業の状態から、「積極的にお客様に働きかけて行く営業の組織文化」を創り上げる!(Phase2)

貴社と力を合わせて、営業組織が積極的な営業を行える組織へと営業力を強化します。是非、さらなる事業成長を目指しましょう。より具体的な内容説明の希望・質問・ご依頼は、下記からお問い合わせください。

文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳(てらおたくみ, Takumi Terao)
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