行動管理のように量だけで営業を管理するよりも、質を重視して管理することが売上を伸ばす!

「売上を高めるために、もっと営業の行動を管理しなくては…」と感じている経営者や営業マネージャーは多いです。
営業という仕事は会社の外で行われる仕事ですから、

  • 本当にお客様先に行っているのか?
  • 喫茶店や映画などでサボっていないか?
  • などが気になるようです。

    ですが、営業の行動管理をより厳格にしても売上が増えない企業も多いです。
    最悪の場合には、行動管理を厳格にしすぎたせいで売上が下がってしまった企業すらあります。
    本来、営業とは足で稼ぐ仕事! お客様への訪問回数が多ければ多いほど売上が増えるはず!
    どうしてこのようなことが起きるのでしょうか?
    このコラムでは、営業組織の成果を高めるための営業管理のポイントについて考えます。

    法人営業では、行動管理のように量だけで行わず、質の管理を行なうことが成果を最大化させる!

    営業を行動量だけで管理をしている企業がおちいった問題とは!

    法人向けの業務支援サービスをしているクライアント企業には5名の営業がいました。
    この企業では、営業一人あたりに月200件訪問を行動目標として設定していました。
    営業という仕事にとってお客様と面会することはとても大切な仕事です。
    本来営業とは足で稼ぐ仕事!お客様への訪問件数を増やせるから売上を増やすことができる、「お客様への訪問量 = 売上結果」という考えでした。

    最初のうちは、営業全員月200件の訪問ができていました。
    ですが、3ヶ月目には訪問先がなくなってきて月200件の訪問ができなくなりました。
    そうすると社長が「目標の訪問件数を達成するまで会社に帰ってくるな!」という指示を出しました。
    営業たちは、仕方がないからとりあえず外出はしました。
    ですが、行先があるわけではないので喫茶店や映画などで時間をつぶすようになっていました。
    営業報告には、お客様に訪問をしたことになっていたのですが。

    社長は「営業がさぼっているな!」ということを気づき始め、もっと外出時間や訪問件数を管理しようとしました。
    ちなみに、社長がこの取組をしていた半年もの間、このクライアント企業の売上は増えるどころか減る一方でした。


    訪問件数が多い営業が一番売れているわけではない!

    機械装置を販売しているクライアント企業でも、営業に月200件訪問を行動目標として設定していました。
    ですが、最も訪問できた営業でも月に120件でした。ほとんどの営業は月100件も訪問できれば良い方だったのです。
    そして、月に120件訪問できた営業が一番売れていたかと言うとそういうわけではありませんでした。
    このクライアント企業の場合、一番売れていたのは月に80件程度の訪問量の営業でした。


    多くの営業組織では、行動量で営業を管理している!

    多くの企業の営業組織の支援をしてきましたが、前述したクライアント企業たちと同様に下記の項目で営業の行動を管理している企業は多いです。
  • 外出時間 (朝、何時に会社をでかけたか?)
  • 帰社時間 (何時に会社に帰ってきたか?)
  • 今日一日何件訪問したか?

  • 営業という仕事にとってお客様と面会することがとても大切です。
    「お客様への訪問量 = 売上結果」という考えです。
    そのために、営業組織では「月200件訪問する」と営業の行動目標を決めます。
    「月200件の訪問目標」というのは、とある営業コンサルティング会社が「売上目標達成のために必要な行動数」として提唱している目標数値です。そのため、「月200件の訪問目標」という行動目標を掲げている企業を時折見かけます。

    ですが、前述したとおり、訪問量を増やせば売上が増えるわけではないのです。


    なぜ、行動量で管理しても売上は増えないのか?

    営業の世界で以前からよく言われていたことに、
    本来営業とは足で稼ぐ仕事!「お客様への訪問量 = 売上結果」
    という考えです。

    この考えが効果を発揮する営業組織もあります。
    それは、ルート営業・御用聞き営業と呼ばれている営業です。
    ルート営業・御用聞き営業の営業が売上目標を達成するためには、「なにか買う予定の人がいないか?」そのような購入検討している人をたくさん見つけることが鍵です。
    そのために、数多く訪問して、買う予定のある人を多く発見しなければなりません。沢山の人に会って「なにか買うものはありませんか?」「なにか検討しているものはありませんか?」と伺い続けます。

    ですが、ちょうど何かを買おうと検討している人を発見できる確率は低いです。
    だから、沢山の人に面会しないといけないのです。

    時代は変化しました。
    なにか買うものを探している人はインターネットで探すようになりました。
    その方がたくさんのモノを簡単に比較できますし、すぐに簡単に買うことが出来るようになったのです。

    そのために、営業の仕事は変わりつつあります。
    営業に求められていることは、「なにか買うモノがありませんか?」という御用聞きではなく、「お客様に役立つご提案する」ことに変化しました。
    そうしないとお客様は営業と面会する価値を感じてくれないのです。


    お客様へ詳しい製品説明や導入価値を説明しないとお客様にご導入いただけない比較的高額な商品の場合には、「お客様への訪問量 = 売上実績」という単純な営業の方程式が成り立たなくなります。
    お客様に詳しい商品説明や価値を説明することが商談の発見率や成約率を高める営業状況において、「何件訪問するか?」のような営業の行動量に重点においた管理をすると、逆に営業はお客様に訪問するきっかけを作ることができなくなり、そしてお客様へのアポイントが取りづらくなってしまいます。
    営業が、お客様へ訪問するためのアポネタや事前準備が十分できなくなってしまうからです。
    「営業は足で稼ぐ!」から「営業は頭で稼ぐ!」への変化が必要です。


    ですが、会社からは「訪問件数が少ない、外出しろ!」といわれます。
    でもお客様とのアポが取れていません。
    仕方がないから、喫茶店や映画で時間を潰すようになります。
    そうすると、営業マネージャーも「さぼっているな!」ということを気づき始め、もっと外出時間や訪問件数を管理しようとします。
    このような悪循環に陥ってしまいます。

    その上、営業を行動の量だけで管理すると、営業の意欲やモチベーションを低下させ、売上が伸びず、「会社を成長させる」という企業の本質的な目的から益々かけ離れた状態になってしまいます。


    営業の管理を質(商談)で行なう方法とは!



    今の営業に求められていることは、「お客様への提案力」です。
    単なる行動の量や時間だけの管理から、売上の確実性と直結するより効果的な管理方法が必要です。
    営業の適切な行動量は管理しつつ、かつ、「売上を確実に高める」ことにつなげるためには、「質」という観点を含めた管理を行うことが重要となります。


    「営業を質で管理をする」とはどういうことかと言いますと、下記の2つの管理を追加して行なうことです。
  • どれだけ新しい商談機会を見つけてきたか?
  • どれだけ商談を注文に向かって進捗させることに成功したか?
  • お客様の訪問量の管理よりも、これら2つの管理は直接営業売上に影響を及ぼす管理項目です。

    会社として必要なことは、「どれだけ多くのお客様と面会したか?」ではなく、「どれだけ新しい商談チャンスを発見できたか?」「どれだけ商談を先に進められたか?」です。
    このように営業を質で管理することで新規の商談を増やすこともできますし、そして、商談の成約率も高め、商談を早く注文に結び付けることもできるようなります。
    ひいては、売上目標の達成の可能性を高め、会社を長期的に成長させることに結び付けることができるのです。

    このように営業を質で管理することで、売上目標を達成するために十分な商談案件の量がなければ、ほかの新規商談を発見・開拓するための活動が必要です。または、既存の商談を注文へと進めるための時間を当てる必要があります。より具体的な対策を行なうことが出来るようになります。
    また、行動量(訪問量や外出時間)で管理をするのではなく、質(商談)で管理することで、会社・組織、そして人材を成長させる事ができるようになります。


  • 売上が増えない (売上実績が不満だ)
  • 新規のお客様が増えない (新規の商談が増えない)
  • どんどん安売りになっている
  • など、営業結果に悩んでいる企業は、是非上記のように「質における管理」をはじめてください。
    1-2ヶ月では成果は出ませんが、6ヶ月間しっかり取り組めば必ず成果が出始めます。
    ですが、それでも成果が出なければ、どこかに「気がつかない原因」が潜んでいます。
    その場合は、ご連絡ください。
    一緒にその原因を発見し、かならず「売上の向上」を実現する支援を致します。


    (本コラムは、2008年2月3日に書かれたものを再編集しました)
    文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳 (てらおたくみ, Takumi Terao)
    Copyright (C) 2007 – 2008 T-SQUARE Co., Ltd. All rights reserved.
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