継続的な目標達成には意欲と合理性のどちらが先立つか? ~ 一流のマネージャーが知っているその優先順位!

チームが継続的に目標達成をするには、意欲と合理性のどちらを優先して対処すべきでしょうか?

多くのマネージャーたちは、チームメンバーである社員の意欲の乏しさを嘆いています。
今よりももっと意欲を発揮して行動さえしてくれれば、新年度の目標達成など難しいものではないです。
ですが、高い意欲を発揮して取り組んでくれません。

多くのマネージャーたちは、このようにチームメンバーたちの意欲に頼った管理(マネジメント)をしています。ですが、意欲に頼るよりも前に合理性について取り組む必要があるのです。
今回は、チームの目標達成にむけた「意欲」と「合理性」についての一流のマネージャーの考え方についてです。
チームの成果を出し続ける一流のマネージャーはその答えを知っています。

継続的な目標達成には、意欲と合理性のどちらが先立つか? ~ 一流のマネージャーが知っている優先順位!

チームが目標達成できるかどうかは、マネージャーの方針作成能力次第!

私たちが提供しているソリューションの1つに、「マネージャーを対象とした方針作成研修」があります。
チームが目標達成できるかどうかは、「マネージャーの作成する方針の内容」次第です。
世の中の景気が良ければ、どのようなマネージャーでも目標達成はそれほど難しいものではありませんが、景気が低迷している中で目標を達成するには、マネージャーの能力、特に、方針作成能力はとても重要になります。
(参照: [プロフェッショナル人材育成] マネージャーの方針作成&管理推進力強化研修 ~ 率いる部門を成長へ導き目標を達成する!

マネージャーの方針作成能力はそのくらい大切な能力です。そのために、私たちがクライアント企業で「マネージャーを対象とした方針作成研修」を実施する際には、1回だけ研修を行って終わりではなく、繰り返し評価とコーチングをしながら行うことが多いです。
1回学んだだけでは、十分な方針作成スキルを強化することはできません。


メンバーが意欲を発揮すれば、目標達成は大変ではない!

このような「マネージャーを対象とした方針作成研修」を実施する際には、マネージャーたちと「次年度目標の達成への課題」について話し合います。
その際、研修の最初の1回目には、マネージャー達からよく聞く言葉には下記のようなものが多いです。
  • 問題はメンバーの目標達成への意欲が足りないことなんです!
  • この程度の仕事量は、意欲があれば全然大変じゃないですから…
  • 彼(彼女)にはできるはずなんです、意識さえ変わってくれれば…
  • 結局のところは決意なんですよ!

  • 人に対するマネージャーたちの悩みは尽きません。
    メンバーには意欲や情熱を持って取り組んでほしい、と願っています。
    そのため、「もっと目標達成への意欲を発揮してがんばるように!」とメンバーに促しますが、意欲を持って仕事に取り組んでくれる人のほうが少ないです。

    「目標達成の意欲が足りない!」と話すマネージャーの傾向とは?

    「目標達成への決意や意欲が足りない」「もっと熱意を持って取り組んでほしい」という言葉をよく使うマネージャーには傾向があります。

    クライアント企業の営業マネージャーと次年度の営業方針について話をしていました。
    次年度の売上目標は、今年度の売上実績に対して110%(10%増)でした。
    その次年度の年間目標を達成するための営業方針・営業戦略を策定する必要があったのです。

    この話し合いの中で、営業マネージャーは下記のようなことを言いました。
  • 10%増くらい営業が気合を入れて仕事すれば簡単に達成できるんですよ!
  • 来期は、毎月の訪問件数を1.5倍にします。そうすれば、売上が達成できます!

  • そこで、この営業マネージャーに2つの質問をしました。
    1つ目は「訪問件数1.5倍は出来るんですか?」
    それに対して、営業マネージャーの回答は「やんなきゃいけないんです!」というものでした。

    2つ目の質問は「メンバーがより高い結果を出すための課題はなんですか?」
    それに対しては「意欲ですよ、意欲!」というものでした。

    多くのマネージャーたちと来年度の目標達成の話をしてみますと、チームの目標達成できるかどうかは、「経済環境が急に良くなった」「お客様からの予想外の大型受注ができた」などのような運任せの状態でした。
    多くのマネージャーはこのようにチームの目標達成を営業の意欲、そして、運に頼りすぎです。
    その前に、目標達成のための方針や計画をもっと合理的に計画しなければなりません。
    マネジメントと言うのは、もっと合理的でなければならないのです。

    意欲よりも先に合理性から取り組む

    チームの目標達成ができない原因は、「メンバーの目標達成の意欲」だけではなく「マネージャーが合理的なマネジメントができていない」ことでもあります。
    ですが、チームのメンバーの意欲のせいだけにしているのです。
    「チームのメンバーが目標達成に対する意欲がない」よりも、「合理的なマネジメントができていたか?」にまず着目すべきです。
    まずは、目標達成の可能性を高める合理的な方針や計画の立案をすることが先立ちます。

    合理的に目標達成できる方針や計画ができれば、その計画の中にメンバーの意欲(モチベーション)を高める施策も検討します。その結果としてチームのメンバーは以前よりも意欲的に取り組むようになります。
    チームの目標を達成し続ける一流のマネージャーは、それをよく知っていて、その手順で取り組むのです。
    意欲よりも合理性が先なのです。

    「意欲よりも合理性が先」というのは、ビジネスに限ったことではありません。2016年リオオリンピックの柔道日本代表でも精神論と合理性の話が伝えられていました。
    [参照: 「まず、根性論を捨てる」日本柔道復活を成し遂げた、井上康生流「大改革」そのすべて]
    気合いや根性論ではなく、目的やテーマを明確にして取り組んだ結果、これだけの成果を手にすることができたのです。

    私たちの友人の一人は、ベンチャーファンドで活躍しているのですが、彼と面会した時に面白いことを教えてくれました。
    「より多くの資金調達できる人ってどんな人だと思う?」と彼から聞かれました。
    その答えは「経験上、パッション(情熱)がある人、熱くプレゼンする人」だそうです。
    次に「ところで、事業を成功させる人ってどんな人だと思う?」と聞かれました。
    答えは「経験上、事業を成功させる人とは、計画やビジネスモデルの合理性の高い人」だそうです。
    この説明に私は納得しました。
    やはり、目標達成には、パッションや情熱よりも合理性が先立つのです。

    どうすれば合理的な方針や計画を作ることが出来るか?

    なぜ、多くのマネージャーはそのような合理的な方針や計画をつくれないのでしょうか?
    その理由は、学んでいないからです。
    しっかり学べばできることです。方針作成・計画作成は技術なのです。

    先ほどのマネージャーの場合、意欲や決意をメンバーに押し付ける前に、下記のようなことを検討すべきでした。
  • どの商品の売上が、より確実に伸ばすことが出来るか?
  • どのお客様の売上が、より確実に伸ばすことが出来るか?
  • 商談量を増やすのか、商談金額を増やすのか、どちらがより確実に売上を伸ばすことにつながるか?
  • 営業のどのような能力を高めれば、一人あたりの売り上げを増やすことができるか?

  • 10%の売り上げを増やすためには、最低でも上記のことを合理的に検討しなければなりません。
    このような検討を行い、それに基づいて合理的に目標達成できる方針を作成すべきです。
    そのような方針を作成すれば、合理的に目標達成できる方針なのですから、メンバーもその方針に賛同して取り組む可能性を高めます。
    もともと合理的ではない方針や計画だから、そして、「意欲がない」と人のせいにされるから、チームのメンバーたちは意欲を発揮しないのですから。


    一流のマネージャーは、「意欲や根性」のような言葉をあまり使わない!

    意欲や根性のことばかり口にするマネージャーは、目標を合理的に達成できる方針・重点施策・実施計画をつくれません。
    そのような合理的なマネジメントができていないから、人の意欲や根性に頼る状態に陥っています。
    メンバーに意識や意欲や根性を求めることは簡単です。ただ、人の意欲ほどあてにならないものもないのです。

    チームの目標達成をし続ける一流のマネージャーは、普段の会話の中で「意欲や根性」ということをあまり言いません。
    すべての人が意欲的に仕事をしてくれれば、そんなに楽なことはないです。ですが、それは現実的ではない事も知っています。多くの人は意欲的ではないですし、目標に決意を持って取り組んでくれません。
    それが現実であり、その状況でも「どうしたらチームの目標を確実に達成できるだろうか?」を考えているからです。
    まず行うのは成功の可能性を高めるための緻密な分析と計画と設計です。
    そして、その目標達成を確実にするために、「少しでもメンバーの意欲を高める」取り組みを行います。

    意欲な情熱を出すことだけを求めても目標達成はできません。
    チームの目標達成に向けて必須なのは合理性で、合理性が先立ちます。
    その合理的な方針や計画にメンバーの意欲の働きかけを伴うことで、より効果的になるのです。

    私たちが、貴社のマネージャーが合理的な方針・計画・マネジメントが出来るように支援いたします。
    まずは、その必要性について話し合うことから始めましょう。
    ご連絡をお待ちしております。

    (本コラムは、2016年9月5日に書かれたものを再編集しました)
    文:ティ・スクエア㈱ 寺尾 卓巳 (てらおたくみ, Takumi Terao)
    Copyright (C) 2016-2019 T-SQUARE Co., Ltd. All rights reserved.

    お問い合わせ先
    ご質問・ご依頼など当社へのお問い合わせ

    関連するソリューション
    ティ・スクエア プロフェッショナル人材育成ソリューション 一覧
    [プロフェッショナル人材育成] マネージャーの方針作成&管理推進力強化研修 ~ 率いる部門を成長へ導き目標を達成する!
    [プロフェッショナル人材育成] 次世代マネージャー育成研修 ~ 目標達成&企業成長へとリードできる実務能力の強化!(Manager’s Competency)

    関連する導入事例
    《お客様事例》株式会社サカエ様 ~ 顧客をリードするプロアクティブな営業マンの育成研修で、売上が45億→55億に!
    チームの目標達成に向けて! ~ 部門方針(グループ方針)作成研修 導入事例《エンジニアリング企業》
    次の部長を担うマネージャー候補の部門方針作成力を鍛える! ~ 部門方針作成研修 導入事例《人材派遣会社》

    フリーメールマガジンの登録
    当社フリーメールマガジンのご登録
    今まで気が付かなかった発見につながる、「組織」と「個」両方の営業力強化やプロフェッショナル育成に役立つ情報をお届けします。

    一緒に読まれているコラム
    部門方針(グループ方針)の作り方 ~ メンバーの意欲を最大化し、事業を成功に導く方針作成方法
    チームが目標達成できるかどうかはマネージャーの言葉の使い方次第! メンバーの士気を高める言葉には「意志」がある
    営業成績の向上を左右する「3つの要因」とは。合理的に要因対策を行えば確実に営業成績を改善できる!